後知恵

後知恵だな、と思うことがよくある。よくわからないタイミングで妙に頭が回る。そのときだけ機関銃のように神経回路が発火して、どんどんアイデアが湧き出す。忘れる前に急いで書き留める。もし書き留められずに忘れてしまったら、もう戻ってこないから。普段、そんなに頭が回ることはけっしてない。いつもそのくらい頭が回ったらどれだけよいだろう。

こういうことが起きやすいのは、朝シャワーを浴びているときと、頭を使うイベント(プレゼンテーションとか)の数時間後くらい。共通するのは「頭を回転させようとした後」なのだろう。朝っていうのは、夢の中で思考が飛び回っていた後だから。頭を使わなきゃいけないその場で思考が湧き出してほしいのに、実際は決まって一人で静かなところにいるときや、歩いているときとか、今じゃなくていいのにって思うタイミングにしか、思考の奔流はやってこない。

残念ながら頭のいい人にはなれそうにないから、せめてこういう後知恵を得る機会を増やして、活かしていくしかないのだろう。そのためには、ない知恵をしぼることをがんばるしかないのだろう。なんとか知恵を出すことを試みないことには、きっと後知恵も出てこないから。